子供との関わりは子供を持つ親にとって常に課題ではないでしょうか?
一つ問題が起こり、悩みに悩んで解決したと思ったら、また次・・・
きょうだいがいる場合は、一人が解決したかと思ったら、次は違う子供の問題が勃発する。
子供を育てて初めて親の苦労を知りました。
と言っても我が家はまだ子供が小さいので、悩みの種はまだ小さく、少ないかもしれません。
これから、沢山悩みを抱えることでしょう。
自分のこと以外で悩むことがこんなにも沢山あることを子供を産んで、共に生活してわかりました。
果たして、私は子供に寄り添って子供に共感できる素晴らしい親でしょうか?
答えは「NO」です。
共感って難しい。
私の課題の一つです。
子供に共感するって何?
ある人が共感について心理療法家に相談した内容です。
【質問】
共感とは、頭で子供の感情を理解することではなく、親自身も感じることであると言われました。
子供の感情を感じるためには何を心掛ければよいのでしょうか。
【回答】
心に問題を抱えている人の場合、そうした言葉をかけてくれる人に依存し、さらなる「甘い言葉」を求めて、離れられなくなっていしまう危険があります。
心理臨床の現場では、クライアント(来談者)さんが問題を解決し、自立して生きていけるように援助することが目的なので、「同情」や「鼓舞」はしません。
*鼓舞=励まし奮い立たせること
共感とは全く異なるからです。
共感とは、目の前の子供の傷や痛みを、自分のこととして今、感じることです。
自分とは別のこととして切り離し、一般論として頭で理解して「わかった」つもりになっても、それは共感とは言いません。
実際に自分が子供の痛みを今自分のこととして感じられているかという答えには先程も答えたように「NO」です。
子供がきょうだい喧嘩をした時などは時間がある時は双方の意見を聞き、「こういうところが嫌だったね。でもここは〇〇ちゃんがいけなかったんじゃない?」、「こんなことされたらどんな気持ち?」などと多少は寄り添えているかもしれませんが、心の底から自分のこととして子供に共感できているかと言うと「NO」です。
ただ、今の時代はいじめがきっかけで自殺に追い込まれてしまう子達が沢山います。
ずべて子供に寄り添って、共感することができなくても、少しでも共感できるようになれたらな~と思います。
私が失敗した共感エピソード
子供に対しての共感ではなく、姉のことです。
姉は旦那が病気で亡くなりました。
私は上京して離れていた為、姉が何十年も苦しみもがきながら一人息子を育てている姿を目の当たりにしていません。
今もトラウマは残っています。
私は結婚し、幸いなことに「生まれてくる可能性が1%もない」と断言された子供も元気に生まれてきてくれました。
私は姉が心の奥底から望んだ旦那がいる幸せな家庭。
世間一般的に言われる両親が揃っていて特に目立った問題がない家庭を築くことが出来ました。
その感覚で、何か姉が悩み事がある度に相談にのっていました。
ある日母が姉のことを話してくれました。
姉の旦那が病気の時は姉の旦那のことばかり気にかけていて、姉の心のフォローをしてあげることが出来ていなかった。
姉の旦那が亡くなった後、何年も経って姉の心が深く傷ついていることに気が付いたそうです。
そして、姉に寄り添うことが出来なかったことを後悔し、その後姉が母に相談しに来た時は何時間でもずっと話を聞き、寄り添ってきました。
母は、子育て真っ最中は必死過ぎて何もできなかったと言っていました。
私も3人の子供がいるので、毎日1分1秒が戦い?で、目まぐるしいのでその気持ちはよくわかります。
でも、気が付いた時に「もう手遅れだ」と思わず、一生懸命姉に寄り添うことで母と姉の確執、また姉の心が少しずつ軽くなっていきました。
そして、母は私に言いました。
「お姉ちゃんはあなたのような旦那もいる普通の家庭を築くことが出来なかった。だから、そういった感覚でお姉ちゃんに話をしてはいけないんだよ。」
「大切な人がいなくなることの怖さを一番知っている。」
と話してくれました。
その時、ハッとしました。
私は今まで姉の為にちゃんと気持ちに寄り添って話すことが出来ていなかったことをすごく後悔し、反省しました。
その後はと言うと、正直旦那を病死で亡くした経験がない為自分のこととして受け止め話すことは出来ませんが、私が当たり前だと思っていることを押し付けることはやめました。
私の話が姉のアドバイスになっているかはわかりません。
でも、これは姉だけでなく自分の子供や他の人たち全員に言えることですよね。
自分の当たり前は、その人の当り前ではない。
このことを心に刻んで、少しでも人に寄り添うことが出来るようになれたらな~と思います。
「大丈夫」は魔法の言葉???
ついつい子供が何か悩み事を話してきてくれた時は「大丈夫」と言ってしまいがちですよね。
でも、何が「大丈夫」なんでしょうか?
「大丈夫」と励ましても悩んでいる当の本人は「大丈夫じゃないですよね。」
じゃあ、どんな言葉を子供にかけてあげればいいのでしょうか?
そんな時素敵な言葉をかけてあげるのが良い親なのでしょうか?
私はただ黙って否定することなく子供の話に耳を傾けてあげることなんじゃないかなと思います。
ただ、話を聞いてくれる。
これって、大人にとってもとっても重要ですよね。
私たち夫婦も仕事が忙しくなり、会話が減ると仲が悪くなります。
言葉のコミュニケーションやスキンシップ、ただ話を聞いてくれる存在が自分のそばにいるというだけで心が救われます。
これは、子どもにとっても同じことです。
幼い頃に自分のことをわかってくれる絶対の味方がすぐそばにいるということは、人間の基礎と土台がしっかりと安定し、子供が成長した時に「私は大丈夫」と言う自己肯定感を自然と無意識に感じ、勇気が沸き、前向きにさせてくれます。
大人は、子供の心に寄り添いながら「何とか大丈夫そうだ」と感じ出すまで待つことがとても大事です。
まとめ
子供に寄り添って共感するって難しいですね。
子供の話を黙って聞くって大人にとって難しいのかも?
大人はつい自分の経験値で「それは〇〇だよ」とか「大丈夫!」と言ってしまいがちです。
私もついつい言ってしまうことがあります。
でも、深刻な問題な時これでは恐ろしい事態に発展しかねません。
共働きで忙しく子供との時間を割くことがなかなかできない時代ですが、毎日5分でも10分でも親子の時間を作り、何か問題が起きた時に異変に気付けるようになれるといいですよね。